ギャンブル規制の厳しい日本では、合法的に運営されているオンラインカジノやランドカジノは存在しませんが、合法的にギャンブルができる施設が全国に約20,000箇所あり(見た目は海外のカジノと全然違います)、例えば以下のようなスポーツギャンブルを楽しむことができます。
- toto(サッカーくじ)
- 競輪
- ボートレース
- 競馬
- オートレース
また、各都道府県の主要都市が運営する宝くじも1年中楽しめる合法的なギャンブルです。1口100円から500円で購入できて、1等が当たると賞金約1億円が手に入ります。宝くじには主に3つの種類があります。
- スクラッチ
- 数字選択式宝くじ(LOTOやNUMBERSなど)
- ジャンボ宝くじ
そして、日本の合法ギャンブルの代表格はやはりパチンコです。スロットとピンボールを組み合わせたパチンコは、配当が現金ではなく景品なのが特徴です。
公営競技ギャンブルについて
日本には魅力的な文化遺産が数多く存在し、日本食を楽しんだり文化・歴史に触れようと海外から多くの人が日本を訪れますが、ギャンブルが目的で日本にやって来る人はまずいないでしょう。
ギャンブルの蔓延によって社会が乱れることへの恐れから、日本ではカジノでギャンブルをすることはいけないこととして、多くの人がネガティブなイメージを持っています。
また、日本の違法ギャンブルは基本的に反社会勢力である暴力団が仕切っているため、政府は日本でのカジノ解禁にこれまで消極的でしたが、訪日観光客が増加する中でギャンブル好きの中国人観光客を取り込もうと、政府はカジノ禁止のスタンスを見直しました。そして、低迷する経済の活性化とインバウンド増加を目指し、議会でカジノ合法化の可能性についての議論が進められ、2018年7月、国内にIR(統合型リゾート)カジノと呼ばれる3つのカジノを建設することを許可する初の法案が可決されました。現在東京、横浜、大阪の3箇所でカジノリゾートを建設する計画が進行中です。
さて、カジノの話はこれぐらいにして、ここからは合法の公営競技ギャンブルの話に移りたいと思います。
競馬
日本における競馬の売り上げはイギリスとアメリカの合計よりも多く、世界でトップに立っています。その額は年間約3兆2500億円(2022年度)に上り、アメリカ国内の売り上げの3倍に相当する金額です。

競馬場の売り上げの内10%が国への税金として納められ、さらに各都道府県や自治体は馬券からの分配金として数億円の収入を得ています。公営競技ギャンブルをやるなら、まずは競馬から始めるのが間違い無いでしょう。なお、レース観戦は年齢問わず誰でも可能ですが、20歳以上でなければ賭けることはできません。
100%政府の出資で設立されたJRA(日本中央競馬会)がレースの大半を主催していて、競馬をやるならJRAが主催しているレースがオススメです。全国10カ所の競馬場で年間36回開催されていますので、レースを観戦したり馬券を買ってみたり、ぜひ一度競馬場に遊びに行ってみてください。馬券は全国各地にある場外馬券場でも購入できます。
ボートレース
ボートレースも日本で人気の公営競技ギャンブルで、年間売り上げ約2兆4000億円(2022年度)の規模を誇ります。競馬同様、レースの大半はJBRA(日本モーターボート競走会)が国の監督の下に運営していて、舟券の分配金から収入を得ています。レース観戦に年齢制限はありませんが、やはり20歳以上でなければ賭けることができません。
競輪
競輪は全国にある競輪場で開催されている自転車レースのギャンブルです。競輪ファンはそのほとんどが男性で、韓国をはじめとして国内外にファンがいます。
パチンコについて
パチンコはスロットとピンボールを組み合わせたゲームで、日本では1940年代から親しまれています。現在、全国に12,000店以上のパチンコ店があり、年間約2兆円以上(2022年度)の売り上げがあります。

パチンコは小さな金属製の玉を使って遊ぶゲームです。まずはパチンコ台に直接現金やプリペイドカードを入れて玉を購入しましょう。玉を入手したらハンドルを操作して当たりの穴を狙って盤面上に打ち出します。当たりの穴に玉が入るとさらに多くの玉が報酬として払い出されます。
パチンコの位置付け
パチンコ店は「パーラー」とも呼ばれ、きちんとした制服の店員とパチンコ台が何列も並んでいるところが特徴的です。
パチンコは法律上ギャンブルとは認められていませんが、それは勝っても報酬を直接現金で受け取れないことが前提となっています。そこで、法律を迂回して現金を得るために、報酬として受け取った景品やチケットを換金所で現金と交換するという抜け道的なやり方が行われていて、ほぼすべてのパチンコ店に換金所が併設されているのはこれが理由です。現状、日本ではこうしてパチンコを合法とし、事業者も法令を遵守しているという建前を保っているのです。

仕事終わりにのんびり息抜きしたり、イベントを開催したり家族で遊びに行ったり、パチンコ店は人々の交流の場でもあるため、全国各地のパチンコ店は人通りの多い場所に店舗を構えています。パチンコ店を訪れる人にとって、パチンコとはリラクゼーションであり、日々の疲れの癒しとなっているのです。

宝くじについて
宝くじは年間を通じて全国の都道府県や大都市で定期的に開催されていて、大きな市場規模を持っています。主にジャンボ宝くじ、数字選択式宝くじ(LOTOやNUMBERSなど)、スクラッチの3種類があり、1口100円から500円で購入できて1等賞金は通常1億円を上回ります。
宝くじの賞金総額は売上総額の50%以下と法律で決められていて、残りの売り上げを各自治体や慈善団体に寄付することで、多くのチャリティー活動をサポートする仕組みになっています。
宝くじは全国各地の宝くじ売り場や店舗で購入可能で、特に人気の店舗もあったりします。また、一部のATMでは人気のあるジャンボ宝くじを購入することも可能です。
日本のカジノ事情
日本には長いギャンブルの歴史があり、競馬や競輪、ボートレースや宝くじなど、国の管轄する合法的なギャンブルが数多く存在します。カジノでのギャンブルは違法とされているため、現時点で日本にカジノは存在しませんが、2018年に国内でカジノ開業を許可する法律が成立したことを受け、東京、横浜、大阪にIR(統合型リゾート)カジノを建設する計画が進行中です。
しかし、現時点でカジノは存在しないとは言ったものの、暴力団が違法カジノを開いているというのはよく聞く話ですし、当局の取り締まりはあるものの、日本のギャンブル好きをターゲットにしたオンラインのギャンブルサイトは国内・海外問わずありますので、合法でなければいくらでも存在するというのが実態です。また、ブラックジャックなどのオーソドックスなカジノゲームこそありませんが、仮にパチンコ店をカジノとみなすのであれば、全国に相当な数のカジノ店が存在するとも言えます。ちなみに、パチンコ店は18歳未満の入店は禁止です(18歳以上でも高校生は入店不可)。
まとめると、現在日本で合法的なカジノ(に相当するギャンブル)は、公営競技ギャンブル、宝くじ、パチンコの3つということになります。
日本型IRについて

施設内にカジノが併設される日本型IR(統合型リゾート)ですが、2018年7月の法案成立により国内に3つのIRカジノを建設することが決まりました。ただし、以下のような制約があります。
- ギャンブル依存症対策として、日本人はカジノ入場料6,000円を支払う
- 日本人のカジノの利用は週に3回まで
- 日本人のリゾート施設への来場は月に10回まで
日本型IRには、MGMリゾーツ・インターナショナルをはじめとした多くの国際的カジノリゾート事業者が関心を示しています。
終わりに
以上、日本のカジノの現状についてご紹介しましたが、最後に日本で合法的にギャンブルが可能となる年齢の18歳(パチンコのみ可能)になったらできることをご紹介したいと思います。現在日本には海外のような合法カジノはないものの、公営競技ギャンブルやパチンコ、宝くじなど合法的に楽しめるギャンブルが数多くありますので、この記事を読んで興味を持ってもらえたら幸いです。
18歳になったらできること:
- 選挙の投票
- 裁判員になる
- 親の同意なしの結婚
- 氏名の変更
- 自衛隊への入隊
- 各種契約やローン
- 成人犯罪の罰則適用