ギャンブル依存症の人が負け続ける理由は?依存症の原因・症状・予防方法について

ギャンブル依存症やギャンブル障害を抱えるギャンブラーは、わざと負けようとしているわけではありません。軽くギャンブルを嗜む程度の人の大半は、連敗が続いているとプレイを中断することができますし、ギャンブルに使う予算と損失限度額を設定し、そもそも損失してもいい額しか賭けません。

そういったカジュアルギャンブラーは、あらかじめ設定した損失限度額に達すると、プレイをやめるか、休憩を取ります。しかしながら、強迫性ギャンブル障害を抱えるギャンブラーは、負けてばっかりでも無理にプレイを続けようとしてしまいます。

こういったタイプのギャンブラーは、本質的には負けたくて負けているわけではなく、依存しているがため、失ったお金を取り戻そうと、大きな賭けをし続けることを余儀なくされている傾向にあります。負けを重ねてしまう強迫的なギャンブル行動は、時間が経つにつれて、ますます深刻な問題になっていくので注意が必要です。

ギャンブル依存症の人は負けた後に何を感じているの?

多額のお金を賭けて失うと、普通のギャンブラーであればすぐにプレイを終わりにしようとしますが、その一方で、なぜ大金を失った後でも賭け続けるギャンブラーがいるのでしょうか?

ギャンブル依存症の人は、予算と時間の上限を決めていたとしても、いつプレイをやめるべきか判断することができません。ギャンブルを続けたいという欲求が止まらず、さらに大きな賭けに出てしまい、最終的には、どうしようもない結果になるのです。

ギャンブルというのは、単なる娯楽ではありません。運動するのと同じように、ブラックジャックのハンド、スポーツベッティング、スロットのジャックポットなどに勝つと、エンドルフィンやアドレナリンといったホルモンが体内で放出されることがあります。これらの神経化学物質は、幸福感、興奮、活力を与えます。そして、人間の体はこのような感覚をずっと味わうために、もっと多くのホルモンを欲するようになります。

残念なことに、とある研究によると、負けたときでさえ、これらの幸せホルモンが体内で生成され続けることがあるそうです。そのため、ホルモンの作用によって興奮や幸福感を味わうために、まるでギャンブラーがわざと負けているように見えることがあるのです。

「ギャンブル依存症」の定義

ギャンブル依存症は、「ギャンブル障害」や「強迫性障害」と呼ばれることもあります。これは、結果がどうであれ、ギャンブルを続けたいという制御不能な欲求に駆られることです。

辞書の定義によると、ギャンブルとは、「価値あるもの(金銭など)を賭けて、その見返りとしてより価値あるものを得ようとする行為」を指します。もちろん、ギャンブル以外にも、アルコールや薬物など、心理的・生物学的な影響を及ぼし、依存しうるものはあります。

ギャンブル依存症の人は、ギャンブルをやめられず、負けを追い求める結果、継続的に借金を作り、金銭的な問題に陥るようになるだけでなく、自分の行動パターンを隠そうとし、詐欺、窃盗、その他不正な手段に頼って、依存症を助長することさえあります。

また、ギャンブル依存症が深刻な状態になると、人生を破壊してしまう可能性もあります。ギャンブル依存症を克服するのは簡単ではありませんが、専門家による治療で救われているギャンブラーは大勢います。

「ギャンブル依存症」の原因

ギャンブル依存症の正確な原因は、いまだよく分かっていません。他の依存症と同様に、ギャンブル依存症もまた、環境的、遺伝的、生物学的な要因が組み合わさった結果であると考えられています。

「ギャンブル依存症」の危険因子

ギャンブル依存に陥ることなくギャンブルを続けられている人は多いですが、ギャンブル依存症になるリスク上昇に関連する要因はいくつかあります。

年齢

研究によると、中年および若年層はギャンブル依存になりやすいとされています。人生の早い時期(特に10代または幼少期)にギャンブルをはじめると、依存するリスクが高くなる可能性があります。また、高齢者であってもギャンブル依存症になることはあります。

メンタルヘルス

不安障害、うつ病、人格障害、物質使用障害のある人は、ギャンブル依存症を発症する可能性が高いです。また、ADHD、OCD、双極性障害などの精神疾患と関連している場合もあります。

性格

衝動的、仕事中毒、競争心が強い、飽きっぽい、落ち着きがないなどの性格は、ギャンブル依存のリスクを高める可能性があります。

性別

男性は女性よりもギャンブル依存症になる可能性が高いです。しかし、女性の方がギャンブルをはじめる時期が遅いことが多く、依存症になるのが早いかもしれません。近年では、女性と男性のギャンブル行動が非常に似てきているそうです。

薬物

レストレスレッグス症候群およびパーキンソン病の治療薬の中には、ギャンブル依存のリスクを高めるものがあることが分かっています。ただし、この副作用が見られるのは非常に稀です。

家族歴

物質使用障害やアルコール依存症と同じく、友人や家族の影響がギャンブル依存症の発症に関与している可能性があります。友人や家族の誰かがギャンブル依存の問題を抱えている場合、自分も発症する可能性が高くなります。

「ギャンブル依存症」の悪影響

ギャンブル依存症は、治療しないまま放置していると、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。以下がその例です。

  • 経済的な問題
  • 詐欺や窃盗による法的問題
  • 行動の変化と経済的制約による人間関係の問題
  • 自殺念慮、自殺未遂、自殺行為
  • 失業または仕事の生産性の低下
  • 健康状態の悪化

「ギャンブル依存症」の予防方法

ギャンブル依存症を発症していく過程で何が起こっているのかは、実際のところ、あまり分かっていません。医学界や学術界では、現在も研究や実験が続けられています。この記事を書いている時点では、ギャンブル依存症に対する実証済みの予防方法はありません。

しかし、リスクのあるグループや個人を対象としたサポート制度や教育プログラムがあり、これらは効果があるかもしれません。ギャンブル依存症のリスクのある人の特徴に当てはまる場合は、あらゆる形態のギャンブルを回避することで予防につなげることができます。まずは、ギャンブルに関連する場所や人を避けることを検討してみましょう。

「ギャンブル依存症」の専門家に相談すべきタイミング

ギャンブル依存症によって、仕事、人間関係、経済的状況に影響が及んでいませんか?職場の同僚、友人、家族からギャンブル行動について心配されたことはありませんか?

いずれかに当てはまる場合は、その現状を受け入れ、専門家の助けを求めましょう。

お金を節約しつつギャンブルを続けるには?

ギャンブルをプレイする場合、バンクロール(資金)を確立するのには時間がかかります。そこで、以下のバンクロール管理戦略を実践して、お金を節約しつつギャンブルを続けましょう。

ペイアウトのいいゲームをプレイする

オンラインカジノでは、様々なオッズとペイアウトのゲームが提供されています。一番参考にすべきなのはゲームのペイテーブルで、通常、ハウスエッジとプレイヤーへの還元率(RTP)が表示されています。RTPが高く、ハウスエッジが低いゲームを選ぶことをおすすめします。

典型的な例としては、ブラックジャック、バカラ、デュースワイルドといったビデオポーカーがあります。ブラックジャックの中でも、3対2の確率で勝てるゲームを探してみるべきです。9/6 Jacks or Betterなど、フルペイビデオポーカーを好んでプレイしているギャンブラーが多いです。

ペイアウトを下げるルールは避ける

例えば、ブラックジャックでは、ソフト17でディーラーがヒットするゲームや、ナチュラルブラックジャックの勝利に対して6対5で支払うゲームは避けるべきでしょう。なぜなら、同じハンドでもペイアウトが低いからです。他のテーブルの方が、より多くのペイアウトを得ることができます。

これと同様に、サイドベットやボーナスベットも、カジノハウス側が有利になるようにできているので、なるべく控えるのがおすすめです。

カジノハウス側に有利なゲームは避ける

カジノゲームの中には、おもしろくてワクワクする遊び方を採用しているものもあります。しかし、そのようなゲームでは、カジノハウスを有利にするために、プレイヤーにとって大切な要素がカットされていることがよくあります。

例えば、ブラックジャックスイッチのようなプッシュ22ルールや、スパニッシュブラックジャックのような10を山から取り除くルールのあるブラックジャックゲームは、最終的に資金繰りを悪化させるでしょう。

ボーナスをうまく使いこなす

オンラインカジノの場合は、大抵のサイトでウェルカムボーナスやリロードボーナスを提供しています。これらをうまく使いこなせば、入金額以上のプレイを楽しむことができます。

ただし、ボーナスプレイをする場合は出金条件についても事前に理解しておきましょう。

ギャンブルに使う予算を設定する

どんなプロジェクトも堅実な計画からスタートさせますが、それはギャンブルも同じです。ゲーム前に予算を設定することは、成功までの道筋をつけ、お金を節約するうえでは欠かせません。

コツとしては、ブラックジャックゲームにバンクロールの5%〜10%を設定してみましょう。また、いかなる時でも、バンクロール全体の20%までしかプレイできないように徹底しましょう。

賭け金の上限額を設定する

賭け金の上限額を設定することで、ギャンブルをやめるタイミングが分かり、バンクロールを後々まで有効に活用することができます。ただし、勝ちと負け、両方の上限額を設定しましょう。いずれかの上限額に達したら直ちにプレイをやめ、失ったお金を取り戻そうとは決してしないでください。

負けと同じように、勝ちの上限額に達してもプレイをやめると効果的です。少し休憩をとるか、他のゲームに切り替えましょう。

負けを追わない

これは、ギャンブラーとして最初に従うべき、そして最も重要なバンクロール管理方法のコツです。特に賭け金をさらに増やして、損失額を取り戻そうなんてことは決してしてはいけません。結局はもっと負けてしまうか、手元のお金が全部なくなることになるだけですからね。

以上のことに気をつけて少しの運に助けられれば、オンラインカジノでの勝利も夢ではないかもしれません。

ギャンブル依存症の症状・サインは?

ギャンブル依存症は意外にも一般的なもので、世界人口のうち0.12%〜5.8%がこの病気に悩まされていると言われています。自分自身または自分にとって大切な人がギャンブル依存症かもしれないと疑われる場合、以下の症状を示しているかどうか確認しましょう。

ギャンブルについて嘘をついたり、隠したりする

ギャンブルは、節度を持って行えば、楽しい娯楽です。しかし、ギャンブル依存症の人は、自分のギャンブル行為を隠したり、嘘をついたりする傾向があります。例えば、銀行の明細書や取引のレシートをわざわざ隠そうとします。強迫性ギャンブル依存症の人は、特にカジノにいるとき、自分の居場所について嘘をつくことがよくあります。

ギャンブル依存症の人は、ギャンブルについて嘘をついたり隠し事をしたりすると、人間関係や経済的状況に悪影響を及ぼす可能性があることを理解しなければなりません。ギャンブル依存について誰かと話したり、共有したりすることが治療につながります。

ギャンブルへの制御不能な衝動または強迫的な衝動を感じる

ギャンブル依存症の人は通常、ギャンブルのことで頭がいっぱいで、ギャンブルに対して強い衝動に駆られることがよくあります。常にギャンブルの作戦を考え、ギャンブルに必要となる資金をどう確保するか考えています。

同じ興奮を感じるために賭け金を増やす

ギャンブル中毒はに影響を及ぼします。脳の中枢を刺激して、エンドルフィンといった幸せな気分になるホルモンを分泌させます。残念ながら、アドレナリンやエンドルフィンから同じ興奮を感じるためには、前回よりも大きな賭けをする必要があります。

ギャンブルをやめることができない

ギャンブル依存症になった場合、ギャンブルをやめたり、回数を減らしたり、コントロールしようとしても、あまりうまくいかないことが多いです。

逃避手段としてギャンブルをする

ギャンブル依存症の人は通常、人間関係、経済面、仕事面でトラブルを抱えていて、薬物、アルコール、その他の有害な行動を乱用する可能性があります。その結果、不安障害、うつ病、または法的問題に悩まされるのです。

ギャンブル中毒者に共通していることの一つとして、ギャンブルを逃避手段として使用していることです。うつ病、不安障害、罪悪感、無力感などの感情を和らげるために、ギャンブルを乱用することがよくあります。また、生活上の問題から逃避するためにギャンブルをすることもあります。

損失を取り戻そうとする

ほとんどのギャンブル依存症の人は、ギャンブルで失ったお金を取り戻そうとして、さらにギャンブルを積み重ねていきます。この損失額を追いかけるとする行為は、ギャンブル依存症の最も顕著なサインの一つです。

大切なものを犠牲にしてギャンブルをする

ギャンブルに依存してしまうと、ギャンブルのためだけに、就職、学校、仕事、人間関係など、もっと大切なものを失ったり、危険にさらしたりすることがよくあります。

なぜギャンブル依存者はいつも負ける?

ギャンブル依存症の人にとっては、明らかに大負けしているときでも、ギャンブルをやめるのは簡単ではありません。ギャンブル依存症の最も深刻なサインの一つは、ギャンブルをやめようと最善の努力を尽くしたにもかかわらず、やめられないことです。禁断症状としては、うつ病、不安障害、アルコール依存症、怒りの感情問題などがあります。

以下では、ギャンブラーがいつも負ける理由をいくつか挙げてみました。

継続的にギャンブルをするから

ギャンブル依存症のサインの一つは、継続的にギャンブルをしたいという衝動や願望です。ギャンブル中毒者は、この衝動を抑えることができません。しかも残念なことに、どのギャンブルゲームもカジノハウス側に有利に働くようにできています。その結果、ハウスエッジの影響によって、ギャンブラーは長期的には常に負けることになるのです。

損失を取り戻そうとするから

ほとんどのギャンブル中毒者は、どんなに負けていてもギャンブルを続けます。負けたらその負けた分だけ取り戻そうと、さらにギャンブルを続行します。しかし残念なことに、最終的には、さらなるお金を失うことになるだけです。

欲求不満だから

ほとんどのギャンブル中毒者は、負けた後にイラ立ちや敗北感を感じるため、ギャンブルを続けようと躍起になります。この現象は、「ポストロス・スピーディング」として知られています。これは強迫行為であり、最終的にギャンブラーは常にお金を失うことになります。

そもそもルール上、長期的には勝てない

ごく一部では大成功を収めたギャンブラーがいるのも事実です。ただし彼らは、ほんの一握りの例外。稀有な才能と並外れた努力によって成功者となったのです。

そもそもほとんどのカジノゲームはハウスエッジによって長くプレイすればするほどカジノが儲かるようにできています。つまり、どれだけ大勝していたとしてもいつまでもやめずにいるとずるずると勝ち分を減らしていくことになります。逆に、負けを取り戻そうとプレイを続けてもさらに負けがかさんでいく可能性のほうが圧倒的に高いわけです。

なぜブラックジャックには中毒性がある?

ブラックジャックは、ハウスエッジが低く、勝つ確率が高いため、より中毒性があります。ブラックジャックプレイヤーは勝利するたびに、脳の報酬系によってエンドルフィンやドーパミンを通常の10倍近く生産します。そのため、脳がブラックジャックに興奮すればするほど、より中毒性が高まるのです。

ギャンブル依存症に多い性格は?

ギャンブラーには、リスクを冒す人または衝動的な人が多いです。

ギャンブル依存症の根本的な原因は?

ギャンブル依存症の根本的な原因は、医学界でもよく分かっていませんし、まだはっきりと解明されていません。現時点では、遺伝的要因、環境要因、生物学的要因が複合的に作用していると考えられています。