ギャンブルのハウスエッジ比較や計算方法を解説

ギャンブルで遊んだことがある人なら、ある程度の運が絡んでくること、そして、カジノの勝率の方が高いことにお気づきかと思います。

プレイヤーよりもカジノが勝つことが多いのは、すべてのカジノゲームに「ハウスエッジ」があるからです。

ハウスエッジとは

ハウスエッジとは、カジノ側の取り分のことを指します

要するにカジノの収支のプラス部分のことを指します。

プレイヤーの負け額 – プレイヤーの勝ち額 =ハウスエッジ

ということですね。

プレイヤーが勝った時はカジノ側の収支がマイナスになっている状態です。

反対に、プレイヤーが負けている時は、カジノの利益が出ている状態です。1プレイヤーが1000ドル賭けて合計800ドルは回収され、プレイヤーは最終的に200ドル負けになったという状況であれば、ハウスエッジは200ドルということです。

本記事では、ハウスエッジとその仕組みについて紹介しながら、カジノがなぜプレイヤーよりも有利なのかを解説していこうと思います!ぜひ最後までご覧ください。

ハウスエッジの計算方法

ハウスエッジの計算は、以下のようにします。

ハウスエッジの計算方法

ハウスエッジ = 100 – RTP(還元率)

ハウスエッジの求め方解説図

たとえば、エッジが5%である場合、プレイヤーがカジノに100ドル賭けるごとに5ドルずつ負けるという理論値になります。

エッジが高ければ高いほど、プレイヤーが負ける確率は高くなります。

ハウスエッジは、「どのギャンブルで遊ぶか」、もっといえば、「どのゲームで遊ぶか」によって異なります。

なので、カジノでプレイしたいゲームのハウスエッジを事前に調べておくといいでしょう。エッジが低いゲーム(勝てる確率の高いゲーム)を選ぶのがおすすめです。

プレイヤーのオッズが高いゲームは、ハウスエッジが低くなります。

たとえば、ブラックジャックのハウスエッジは0.5%程度と比較的低いので、プレイヤーのオッズが最も高いカジノゲームです。一方、スロットは、ハウスエッジが5%ほどの機種が多く、かなりハウスの取り分が多いゲームなので、おすすめはできないです。

スロットは、一撃2000ドルなどの超高配当が当たる魅力もありますが、長く遊んでいたらなだらかに負けていってしまうので注意が必要ですね。

娯楽のためにやっているので、負けても気にしないという人も一定数いるかもしれませんが、わざわざ負けたいという人はいないと思うので、可能であればハウスエッジの低いテーブルゲームをプレイすることをおすすめします。

ギャンブル別のハウスエッジ一覧

ハウスエッジの平均は、ギャンブルの種類によって異なります。

人気ギャンブルの平均エッジは、以下の通りです。

ギャンブル別ハウスエッジ

ギャンブルの種類ハウスエッジ
競馬約26%
競艇 約25%
競輪約25%
パチンコ&パチスロ約15~20%
ブラックジャック0.5%
バカラ1.01%〜15.75%
ルーレット2~5%
ビデオスロット2%〜15%

ハウスエッジの仕組みはどうなってるの?

ハウスエッジは、1回の賭けでカジノが平均いくら儲かるかを示す指標であるため、プレイヤーがどれだけ損をすることになるかもわかります。

ハウスエッジの仕組み解説図

オンラインカジノで人気のビデオスロット「スターバースト」のハウスエッジは約4%なので、プレイヤーが10ドル賭けるごとに、カジノは40セントずつ勝つという理論値になっています。

もちろん、乱数生成器によって結果はランダムに打ち出されているので、波はありますが、理論としては、4%カジノが儲かる仕組みになっています。

他のカジノゲームも同じでも同じことです。バカラのハウスエッジが0.46%の場合、プレイヤーが100ドル賭けるごとに、99.54ドル返ってくるという理論値になっています。裏を返せば、0.46ドルはカジノ側の懐に入っているということですね。

ハウスエッジは、還元率(RTP)の数字と反比例します。ハウスエッジが高ければ高いほど、RTPは低くなり、プレイヤーが負ける可能性が高いということです。

プレイヤーはハウスエッジを確認し、そのゲームでどれくらいの利益が得られるかを判断することはできますが、必ずしも勝ち負けの平均額がわかるというわけではないです。

ハウスエッジの概念を知っておくことで、うまい立ち回り方ができるようになるので、必ず覚えておくようにしましょう。

ハウスエッジが低いギャンブルは?

ハウスエッジが最も低いギャンブルは、ブラックジャックです。うまく立ち回って賭ければ、ブラックジャックの平均RTP(還元率)は99.5%で、ハウスエッジは0.5%になります。

ブラックジャックの他に、ハウスエッジが低いギャンブルは、以下の通りです。

  • クラップス(0.8%)
  • バカラ(1.06%)
  • 9/6 ジャックス・オア・ベター(0.46%)
  • 3カードドロー(1.5%)
  • ビデオポーカー(0.5~5%)

ハウスエッジはどこで確認できるの?

オンラインカジノでハウスエッジを知るためには、ゲームのルール説明欄をチェックするのが手っ取り早いです。大体のゲームの説明欄にRTP(還元率)が記載されています。

ハウスエッジの記載がなくても 100 – RTP = ハウスエッジ という式で求められるので、RTPさえ知れればハウスエッジも導き出せます。

基本的には、各ゲームのRTPとハウスエッジの両方が記載されていることが多いです。

ハウスエッジの決定基準は公開されてない

カジノはすべてのゲームのハウスエッジを公開していますが、その数値がどのように算出されたのかを知ることは基本的にできません。というのも、RTPやハウスエッジの算出方法は、カジノによって異なるため、単純に計算式に数字を当てはめるということができないからです。

しかし、ハウスエッジを自分で計算することは可能です。

ただ、先ほども書いたように、算出の方法は、カジノによって違うので自分で計算したハウスエッジが100%正しいというわけではないので、そこは要注意です。

ハウスエッジを計算する方法はたくさんあり、ほとんどの計算方法は確率論をベースに計算します。

自分でハウスエッジを計算する場合、以下の式を使いましょう。

ハウスエッジの計算式

ハウスエッジ = 勝率 ×(勝利の見込み – ハウスオッズ)
勝率は、負ける回数と勝つ回数の合計に対して勝つ割合です。勝利の見込みは、勝つ回数に対する負ける回数の比率です。

ハウスエッジ = 100 – RTP
この計算式は、RTPをすでに知っている場合に有効です。

上記の他に、ハウスオッズとプレイヤーが負けるオッズの差に成功する確率を掛けることによって、算出することも可能です。

ハウスエッジ解説のまとめ

ここまで見てきた通り、ハウスエッジはカジノ側にとって大事な収入源です。プレイヤーを満足させながらも、カジノもビジネスなので利益を出さないといけません。

そもそも、カジノビジネスはリスクと報酬の原則に基づいているため、プレイヤーはある程度のリスクを負い、勝てない(あるいは収支が合わない)可能性があることを受け入れなければなりませんが、賢く立ち回ることで高配当を獲得することも可能です。

一方で、ハウスエッジの存在によってカジノ側は長期的には必ず勝てるため、カジノがイカサマをするということはまずありません。バレたら信用が失墜し、その後の運営が成り立たなくなってしまうからです。

ハウスエッジについてよくある質問

ここからは、ハウスエッジに関してよくある質問に答えていきます。

ハウスエッジって何?

ハウスエッジとは、スロットマシン、宝くじ、ブラックジャック、ルーレット、テキサスホールデム、3カードドローといったギャンブルにおけるカジノ分の取り分のことを指します。「ハウスアドバンテージ」とも呼ばれています。

ハウスエッジは、一定の期間でどの程度払い出されるかを予想し、平均的な数値を算出しています。

ベット額の何%をカジノが懐に入れるかという数字のことですね。

たとえば、スロットゲームのハウスエッジが7%であった場合、長期的にベット額の93%が返ってくるということです。

ちなみに、ハウスエッジは、ゲームのルールやプログラムに組み込まれているため、カジノの運営が状況に応じてハウスエッジの数字を上げたり下げたりすることはできません。

つまり、例えば時間帯や曜日によって勝ちやすい、負けやすいといったことは一切ないということになります。

なぜカジノは「ハウス」と呼ばれてるの?

世界初のカジノは17世紀のイタリアで誕生しました。カジノがハウスと呼ばれるのは、イタリア語で「家」を意味する「カサ」に由来します。カサは、家以外にも、小さな社交クラブ、夏の別荘、田舎の別荘とも訳されます。

ブックメーカーは運営側が儲かる仕組みなの?

ブックメーカーは、負けた側と勝った側の両方から少額の手数料を取ることで利益を上げています。こういった手数料はVigorish/ビゴリッシュ(略してVig/ビグ)と呼ばれ、カジノのハウスエッジと同じようなものです。

ただし、ビグは、ゲームそのものに組み込まれたハウスエッジとは異なり、スポーツベッティングのオッズに組み込まれています。

たとえば、二分の1を当てたら、1対1の配当が支払われるスポーツベッティングは、2.00より低いオッズが設定されています。要するに手数料を引いたオッズということですね。

リヴァプールとワトフォードの試合が奇数スコアで終わる場合のオッズは0.85で、偶数スコアで終わる場合のオッズも0.85です。つまり、ブックメーカーは勝ち負けの両者から0.15の手数料を引き、合計0.30の利益を上げられます。

この他にも、ブックメーカーが利益を上げられる理由はいくつかあり、以下はその例です。

  • 選手の怪我や天候不順など、新しい情報が判明すると、ブックメーカーはオッズを変更できるから。
  • 通常、マンチェスター・シティ、PSG、ニューイングランド・ペイトリオッツ、ゴールデンステート・ウォリアーズといった強いチームには、かなり低いオッズを設定しているから。
  • よく勝つと分かっているベッターには、ベットサイズを制限できるから。
  • アキュムレーターやパーレーなど、悪い賭けをするよう、ベッターに勧めるから。

ブックメーカーが常に勝つ理由はいろいろありますが、それでもやはり最大の理由は、負けた側からもわずかな分け前を得ることでしょう。