ソリティアの起源は?いつから遊ばれているのか解説

「ソリティア」は一人で楽しめるゲームとして、世界中で親しまれています。

Windowsに標準搭載されていたのでソリティアのルールを知っているという人は多いのではないでしょうか。

起源は18世紀初頭に遡り、一部の記録によればスカンジナビアやヨーロッパのバルト地方北部で、当初は占いの手段として始まったのではないかとされています。カジノもヨーロッパで17世紀後半に誕生したので、両者は同じ時代に誕生したゲームだということですね。

1788年に現在のドイツで『Das Neue Königliche L’Hombre-Spiel』という1冊の本が出版され、その中には「Patiencespiel(忍耐力ゲーム)」と称されたゲームに関する記述がありました。今でいう「ペーシェンス」と似たゲームで、もしかするとこれがソリティアの原形、あるいは初期の形の一つだったのかもしれません。

ソリティアとペーシェンスの関係

ソリティアとペーシェンスは同じものです。それぞれ異なる地域で誕生し、当時はそれぞれ違う遊び方だったとも言われますが、今では同じ一人用カードゲームのことを意味します。ソリティアという名称ですが、スカンジナビアの国々では「cabale(カベール)」、以下のヨーロッパの国ではペーシェンスや別の名前が一般的なようです。

  • ドイツ
  • ポーランド
  • イギリス
  • フランス

ソリティアの遊び方

ソリティアの遊び方は、52枚のトランプ1組(または複数)から、最終的に同じスート(マーク)のカード13枚を、組札にエースからキングまで数字の小さい順に積み上げていくゲームです。これは、最もオーソドックスな「クロンダイク」や「フリーセル」のルールです。ソリティアの種類によって細かいルールが異なるので遊ぶゲームのルールは、前もって調べるようにしましょう。特にソリティア最難関のゲーム「40人の盗賊」はルールも複雑なので、要注意です。

  • 場札:上図で7列に並べられているカード。各列の先頭でめくれているカードの上に、1つ小さい数字のカードを移動させていく。移動後に列の先頭になった伏せカードはめくる。
  • 山札:上図左上のカードの山。場札で移動できるカードが無くなったらここから一枚めくって使う。
  • 組札:上図右上の箇所。ここに4つのスート(クラブ、ハート、スペード、ダイヤ)のカードを数字の小さい順に積み重ねていく。

ソリティアの種類によって使うトランプの組数が異なる場合があります。その場合には、8つになることもありますが、組札に同じスートのカードを数字の小さい順に積み上げていくというのは基本的に変わりません。また、組札は通常空の状態でゲームはスタートしますが、エースが既に配置された状態でスタートするバリエーションも中には存在します。

ソリティアの発明

ソリティアは18世紀初頭、国王ルイ14世の時代のフランスで発明されたと考えられています。ルイ14世に反発してバスティーユ牢獄に入れられていた貴族が発明したとのことです。ペーシェンスについては定かではなく、19世紀初頭にイギリスで発明されたとする説や、スカンジナビア北部またはドイツで発明されたとする説など諸説あります。

ソリティアという名前の由来

1人で遊ぶソリティア(solitaire)は、ラテン語で「孤立した」「孤独な」「一人」などを意味する「solitaires」が語源とされています。ちなみに「solitaire」は、一部のヨーロッパ地域では元々「未亡人」を意味する単語でしたが、やがてラテン語同様に「孤立した人」「孤独な人」「一人」といった意味になったようです。宝石関連の用語としてのソリティアも存在し、ダイヤモンドを何本かの爪で留めた指輪のことを意味します。