ソリティアのエースアップについて徹底解説

ソリティアには様々なゲームの種類が存在しますが、基本的にどの種類もカードは書かれている数字の通りに扱います。つまり「キング = 一番大きいカード(ハイカード)」「エース = 一番小さいカード」としてプレイするわけです。

基本的なソリティア

キング>クイーン>ジャック>10…3>2>エース

エースがハイカードになる「エースアップ」

エースアップ(またはエースズアップ)」というソリティアでは、他の種類とは異なりエースのカードをキングより大きいハイカードとして扱います。

エースアップ

エース>キング>クイーン>ジャック>10…3>2

クロンダイクをベースとしたこのゲームは、後述のルールに基づいてカードを場から捨てていくもので、日本語ではエースアップが比較的よく使われる名称ですが、海外では他にも多くの呼び名があるゲームでもあります。

  • Drivel
  • Idiot’s Delight
  • Firing Squad
  • Drive Patience
  • Aces High
  • Ace of the Pile
  • Loser Solitaire
  • Once in a Lifetime
  • Rocket to the Top

注:「Aces Up」や「Aces High」で検索すると該当するゲームとして「Easthaven」や「King Albert」「Perpetual」といったゲームが出てくる場合がありますが、これらは本記事で取り扱うエースアップとは異なるゲームなので注意してください。

エースアップの歴史

エースアップは、1900年にイギリスでメアリー・ウィットモア・ジョーンズという女性によって、初めてそのルールについて言及されました。「Drivel Patience(無意味な忍耐)」という名のゲームで初めてこのルールが採用され、メアリーは「ゲーム名として良くはないが、内容にはマッチしている」と認めていました。

1940年にはある1冊の本で「Firing Squad」という名称で紹介され、その後エースアップに変更されました。「Idiot’s Delight」という名称も2005年に出版された別の本の中で使われていましたが、現在ではほぼ使われることはありません。

エースアップの遊び方

エースアップは簡単なルールで覚えやすく、場所を取らずにプレイできるゲームです。実際にエースアップのプレイやポイントについて詳しく見ていきましょう。

1. セットアップ

エースアップのセットアップは場札、山札、捨てカード置き場の3つからなり(下図参照)、52枚のカードの山札から場札にカードを表向きに4枚並べてゲームを開始します。

ソリティアのエースアップについて徹底解説 イメージ画像1

2. プレイ

同じスートのカードを捨てていく

場札に並んだ4枚の中に同じスートのカードが2枚以上ある場合、数字の小さい方を捨てカード置き場へ移動させます、上図で言うと「スペードの10」と「スペードの9」が同じスートのカードなので、「スペードの9」の方を場から捨てることになります。あるいは、例えば「クラブの」「クラブの7」「ハートの8」「クラブのクイーン」が並んでいる場合は、「クラブの3と7」の2枚を捨てることができます。

山札から新しいカードを引く

捨てられるカードが場札にない場合は山札からカードを4枚引き、場札のそれぞれのカードの上に表向きに重ねて並べます。同じスートのカードがあれば初回同様に捨てカード置き場へ、なくなれば再度山札を引く。この作業を繰り返していきます。

ソリティアのエースアップについて徹底解説 イメージ画像2

空き列にカードを移動する

なお、カードを捨てた後に空き列ができた場合、他の列の先頭のカードを移動させることができます。前述の通りエースアップではエースが一番のハイカードなので、通常エースを空き列に移動させるのがベストな手です。

山札が無くなるまで1〜3を繰り返す

上記の流れを山札がなくなるまで繰り返します。

3. ゲームクリア

最終的に山札が亡くなった時点でゲーム終了です。この時、場札に4枚のエースのカードが残った状態になっていればクリアとなりますが、クリア確率がかなり低いため、エースアップでは捨てカードの枚数を点数として得点形式を採用しています(最大48点)。

ソリティアのエースアップについて徹底解説 イメージ画像3

4. プレイのポイント

エースアップはシンプルなゲームなので、練りに練った戦略などは必要ありません。空き列を活用して、同じスートのカードが重ならない様にプレイすることを心がければクリア確率は高くなります。「ハートのキング」に「ハートのクイーン」が重なっていたら、空き列に「ハートのクイーン」を移動させれば場から捨てることができ、且つ空き列はキープしたままにすることができます。また、空き列ができたら一番のハイカードであるエースをすぐに移動させるのも優れた手です。

それから、繰り返しプレイしてトレーニングを積むことも大切です。エースアップは1回のプレイに10分もかかりません。クリアに失敗したら再度カードをシャッフルしてリトライしましょう。トレーニングを重ねることで必ず上達するはずです。

FAQ(よくある質問)

ここからはエースアップに関するよくある質問にお答えします。

エースアップのハイスコアは?

ソリティアはスコアを競うゲームという側面もありますが、エースアップに関しては、ゲーム終了時の捨札の枚数がスコアとなるため、最大スコアは48となります。そのため、あまりスコアを競うのには向いていないソリティアかもしれません。

エースがハイカードじゃないソリティアもあるの?

基本的にほとんどのバリエーションでエースはハイカードではありません。主だったものを以下にご紹介します。

  • クロンダイク
  • スパイダーソリティア
  • ピラミッドソリティア
  • フリーセル
  • スコーピオンソリティア
  • アコーディオンソリティア
  • キャンフィールド
  • 四十人の盗賊
  • ユーコンソリティア
  • ベーカーズダズン

これらのゲームではキングをハイカード、エースを一番小さいカードとして扱います。

エースアップのクリア確率は?

通常のルールのエースアップだとクリア確率は10%です。最大難易度のソリティア「40人の盗賊」よりはクリア率は高いですが、ソリティアの中でもかなり難しい部類だと言えるでしょう。

以上、「ソリティアではエースはハイカードなのか」についての説明でした。1つのカードの扱い方が違うだけで、通常のソリティアとは異なる面白さを味わうことができますので、この記事で取り上げたエースアップをぜひ一度プレイしてみてください。