【カジノ戦略】マーチンゲール法という名前の由来は?歴史について徹底解説

ギャンブルのベッティング戦略として知られる「マーチンゲール法」。この名前はフランス語の “Martingal”(馬のコントロールに使う調教馬具)という単語に由来し、18世紀にフランスのポール・レヴィという数学者によって考案されました。

馬のコントロールと同様にギャンブルの損失をコントロールすることを目的とし、ゲームに負けたら次はベット額を2倍に増やし、ゲームに勝ったら当初のベット額に戻すというベッティング方法です。18世紀に考案された戦略ですが、現代でもオンラインカジノなどで使われている人気の戦略です。

ゲームに勝つとそれまでの損失をすべて取り戻せるというギャンブルで使える賢い立ち回り方です。

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マーチンゲール法の賭け方はこうです。例えばルーレットで黒に10ドルを賭けたとき、もし結果が赤でハズレの場合は次に20ドルを賭けます。再度負けたらその次は40ドルに増やし、ゲームに勝ったら次は最初のベット額である10ドルに賭け金額を戻す、というように賭けていきます。

マーチンゲール法は最終的にゲームに勝つことを大前提としていますが、それまでは賭け金が倍々に増えていくため、報酬に対してリスクがかなり大きいものです。仮にベット額5ドルからスタートして6回目で勝利した場合(5回連続で負けた場合)、「6回目のベット額 = 160ドル」 – 「それまでの総ベット額 = 155ドル」 = たった5ドルの報酬しか手に入らないのです。

他にもマーチンゲール法には様々なメリット・デメリットが存在します

マーチンゲール法のメリット

  • シンプルな方法なので使いやすい。
  • 勝ち負けの確率が50/50のゲームに向いている。
  • 幅広い種類のギャンブルや金融取引にも応用できる汎用性の高さ。
  • ブラックジャックのカウンティングなどとは異なり、カジノから出禁にされる可能性が低い

マーチンゲール法のデメリット

  • 通常カジノではテーブルリミット(ベット額上限)があるため、常に使えるわけではない。
  • 少額のバンクロールではすぐに資金が底をついてしまう可能性がある。
  • プレイ回数が増えるほど勝率は下がるため長期的には使えない。
  • ハウスエッジなどカジノ側のアドバンテージが大きいゲームでは効果的でない。

マーチンゲールの生みの親「ポール・レヴィ」

冒頭にもあるように、マーチンゲール法はフランスでギャンブルが流行した18世紀初頭、有名な数学者のポール・レヴィによって考案されました。ギャンブル好きだったポールは、「コイントスの結果で『表』が続くと、『裏』の出る確率が上がる」という、いわゆる「ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)」に基づく考えを主張し、多くのギャンブラーがこれに賛同して負けた後の賭け金を増やすようになりました。

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やがてこのベッティング方法は広く認知されるようになり、コイントスだけでなくルーレットブラックジャック、クラップス、バカラなど他のゲームでも使われるようになっていきます。

マーチンゲール法はポール・レヴィが「考案」したと言いましたが、それは彼が公式にマーチンゲール法を発表したということではありません。彼は確率の分野に精通した数学者で、その知識を活かして勝ち負けの確率が50/50のゲームで利益を上げる方法を考え出した、というのが実際のところです。

ポールが考え出したこの方法はギャンブルの分野を超えて幅広い影響を与えました。特に金融取引の分野はその影響が強く、トレーディングにおける分析手法として応用されています。

FOREX(外国為替取引)におけるマーチンゲール法

FOREX(外国為替取引)におけるマーチンゲール法とは、ドル・コスト平均法とネガティブプログレッションシステムを組み合わせた投資手法を意味しますが、考え方はギャンブルのベッティング方法と変わりません。一定間隔でトレードを行うサイクルで負ければ投資額を2倍に、勝てば最初の投資額に戻すやり方です。勝てば投資額を減らし負ければ増やす「ダランベール法」という似たような投資手法もありますが、マーチンゲール法の方がリスクが少ないとされています。

こう聞くとまるで理想的な方法のように思えるかもしれませんが、あくまで理論上の話で大損のリスクが高いため推奨はされません。投資資金や時間が無限にあれば話は別ですが、そんなことは基本ありえないため現実的ではないのです。また、投資金額が膨れ上がるため1度の負けで資金が吹っ飛ぶ可能性もあり、大幅な値動きが頻繁にある金融商品の取引では特に危険です。

まとめ

  • 「マーチンゲール法」はフランスの数学者が考案したベッティング方法
  • 勝ち負けの確率が50/50のギャンブルに向いている
  • FOREX(外国為替取引)などギャンブル以外の分野でも応用可能
  • 多額のバンクロールが必要だったり、長期的な戦略には向かないなどデメリットも多い

以上、今回はマーチンゲールについてのご紹介でした。