「ギャンブルの必勝戦略」。これまでに多くの天才数学者が挑んできた問題ですが未だ成功例はなく、自称ギャンブル専門家たちが主張する戦略も一長一短で「必勝」とまでは呼べません。
しかしながら、これらすべてが全く役に立たないわけではなく、短期的であれば十分効果的なものも中には存在します。重要なのは、数あるギャンブル戦略の中から自分のプレイスタイルに適したものを見つけることです。
というわけで、今回はギャンブルの勝率をアップさせる戦略について紹介していきたいと思います。
勝率アップ!おすすめギャンブル戦略
カウンティング
カウンティングとはブラックジャックの戦略の1つで、場に出たカードを記憶して残りのカードを推測するものです。「ヒット(追加でカードを引く)」「スタンド(追加でカードを引かない)」「サレンダー(勝負を降りる)」を判断するのによく使われます。
プレイヤーの手持ちカード次第ではありますが、この戦略を活用するとカジノ側のアドバンテージを下げることができます(ハウスエッジを最大0.5%まで下げることができる)。
カウンティングには様々な手法が存在しますが、基本的にプレイヤーのアドバンテージをお大きく上げるものではありません。ただ、「ゼンシステム」と呼ばれるカウンティング手法をはじめ、一部にはプレイヤーのアドバンテージが大幅に上がり勝率も一段とアップする手法も存在します。
パロリーシステム
ギャンブルのベッティングシステムの1つで、ゲームに勝つ度にベット額を増やしていくものです。反対に負ける度にベット額を増やす「マーチンゲール法」というものもありますが、パロリーシステムの方が低リスクで初心者・経験者問わず使える点がメリットです。
この戦略は大損するリスクの回避、あるいは小勝ちを狙うプレイヤーにおすすめですが、どちらのプレイスタイルでも実践の前に使い方をしっかり学ぶことは必須です。
小役を狙う

ギャンブルでは小役(少額配当)を狙うことも勝率アップの戦略です。配当は少額ですがその分当たる確率が高いため、元手も損失も低く抑えることができます。
小役狙いがおすすめなゲーム
- スロット
- ルーレット
- キノ
バンクロールを分散させる
カジノゲームはその種類もオッズも様々です。できるだけ多くのゲームをプレイするために、バンクロールをゲーム毎に分散させましょう。例えば100ドルのバンクロールがあったら、10ドル、5ドル、20ドルに分けて色々なゲームをプレイして、一番勝てそうなゲームを見つけるのが得策です。
バリューベット
バリューベットとは、プレイヤーの利益を最大化させるベッティングシステムです。ポーカー(テキサスホールデム)ではおなじみの戦略ですが、ブラックジャックでも使われることがあります。
ポーカーでは手持ちのカードがエースを含む強い手の時に、相手が降りないようにコールやレイズを上手く調整してポット額を釣り上げていく方法を指します。ブラックジャックでは手持ちのカードが8のペアの時などのスプリット(※)がこれに該当します。
※最初のベット額と同額を新たに賭けることで、カードを2つに分けてそれぞれ独立した勝負を行うこと。
アービトラージベッティング

スポーツベッティングで広く使われている戦略です。簡単に言えば、「同一の賭けの対象(試合など)でブックメーカーごとに異なるオッズをオッズを見つけて活用する」というものです。例えば、資金10万円でサッカーの試合(レアルマドリード vs バルセロナ)にかけるとします。
- ブックメーカーAのオッズ:1.5(レアル)/2.8(バルサ)
- ブックメーカーBのオッズ:1.3(レアル)/3.5(バルサ)
このとき、ブックメーカーAに7万円、ブックメーカーBに3万円を賭けるとこうなります。
- レアルの勝利:7万円 x 1.5倍 = 10万5000円(5000円の儲け)
- バルサの勝利:3万円 x 3.5倍 = 10万5000円(5000円の儲け)
このように勝敗がどちらに転んでも必ず利益を出すことができます。
少額をベットする
ギャンブルにおけるベストな勝ち方は、例えばバンクロールの2%以下など少額のベットで高額のリターンを得ることに尽きます。また、勝率を上げるにはその分長くプレイする必要があるため、少額で大勝ちが狙えるゲームを選ぶことは重要な戦略と言えるでしょう。
少額ベットで勝ちが狙えるゲーム
- ルーレット
- オンラインスロット(ボーナス、フリースピン、マルチプライヤーなどの機能が付いているもの)
- クラップス
ハウスエッジを考慮する
ハウスエッジとは言ってみれば各ゲーム毎に設定されているカジノ側の取り分のことです。ベット額の内、所定の割合は必ずカジノに取られてしまうことになるため、勝った時の利益を最大化するにはハウスエッジの低いゲームを選ぶ必要があります。
各ゲームのハウスエッジの例
- ルーレット:〜5.26%
- バカラ:1~15%
- ブラックジャック:〜0.5%
- クラップス:~16%
- キノ:20~40%
- スロット:2〜15%
- ビデオポーカー:〜0.46%
ベッティングシステムの効果について
ここまで紹介した戦略の中にはいくつかベッティングシステムも登場しましたが、他にも数多く存在します。ベッティングシステムはどれもが勝率アップに効果的というわけではなく、実際に使用する際には注意しなくてはならないポイントがいくつかあります。
- カジノゲームには「スキルが重要なゲーム」と「運が重要なゲーム」の2種類がある。勝率アップのためにはゲームやタイミングに適したベッティングシステムを使用することが重要。
- 加えて目的に合わせた使い方も必要になる。例えば、負ける度にベット額を増やしていく「ネガティブ・プログレッション・システム」は損失を取り戻すために、逆に勝つ度に増やしていく「ポジティブ・プログレッション・システム」は利益を最大化するためにそれぞれ有効な方法。
- カジノ必勝法ではなく勝率アップの補助戦略のため、ベッティングシステム頼りにならないように注意。
フラットベットについて
毎回のゲームでベット額を固定する「フラットベット」もベッティングシステムの1つです。100ドルのバンクロールでベット額を1ドルにした場合、100ゲームはプレイ可能となるため、勝率が上がり利益を出せる確率が高くなるだけでなく、バンクロールを有効活用することができます。
パロリーシステムについて
ポジティブ・プログレッション・システムの1つで、勝負に勝つ度にベット額を増やしていく手法です。
以下のメリットがあります。
- 大損するリスクを最小限に抑えることができる
- 少額だがコンスタントに利益を出すことができる
具体的な使い方は以下の通りです。
1.ベット額の上限を設定する
プレイ回数を多くして損失を抑えるため、ベット額の上限は最大限低く設定します(通常はバンクロール額の2%)。
2.ゲームに勝ったらベット額を2倍にする
初回のベット額が10ドルでゲームに勝ったら、次は2倍の20ドルにベット額を増やします。再度勝ったら、その次はさらに2倍の40ドルに増やします。
3.3連勝したら初回のベット額に戻る
4回目のゲームで負けた場合の損失を最小化するため、3連勝したら初回のベット額に戻ることがパロリーシステムのポイントです。上記の例で言うと、
- 1回目のゲーム(10ドルベット):勝ち 合計利益 = 10ドル
- 2回目のゲーム(20ドルベット):勝ち 合計利益 = 30ドル
- 3回目のゲーム(40ドルベット):勝ち 合計利益 = 70ドル
- 4回目のゲーム(80ドルベット):負け 合計利益 = -10ドル
となってしまい、3回目までの利益が消えてマイナスになってしまうため、これを防ぐために初回のベット額に戻ります。
4.負けたら初回のベット額に戻る
3連勝と同様にゲームに負けた場合も初回のベット額に戻りますが、それまでの勝ちの利益と相殺されるためマイナスになることはありません。
パロリーシステムが使用できるゲームも合わせて紹介します。
- ルーレット
- クラップス
- バカラ
- ブラックジャック
- シック・ボー
2023年版 おすすめベッティングシステム
ギャンブルのベッティングシステムは数多く存在し、利益を最大化するにはベストな方法を選ぶ必要がありますが、ギャンブルをやる目的(娯楽としてなのか仕事としてなのか)、ゲームの種類や必要な能力(スキル、運)などは様々なため、ベストなベッティングシステムを見つけるのは簡単なことではありません。そこで、参考までにベッティングシステムを選ぶ際のポイントについて整理してみました。
ベッティングシステム選びのポイント
1. バンクロール
ベッティングシステムの中には多額のバンクロールが必要になるもの(例:マーチンゲール法)や、逆に最小額のバンクロールにピッタリなもの(例:ダランベール法)などが存在します。自分のバンクロールに最も適したベッティングシステムを選ぶようにしましょう。
2. ゲームのテーブルリミット
カジノのゲームは基本的にテーブルリミット(ベット額上限)が設定されています。テーブルリミットがネックになるようなベッティングシステムは使わないようにしましょう。
3. ゲームの種類
一部のベッティングシステムは勝ち負けの確率が50/50など特定のゲームのみ有効な場合があります。プレイするゲームに最適なベッティングシステムを選ぶようにしましょう。
4. ゲームの状況
ギャンブルは勝負を重ねるごとに状況が変わっていきます。勝っている流れの時はポジティブ・プログレッション・システムで利益の最大化を狙い、負けが込んでいる時はネガティブ・プログレッション・システムで損失の回収を目指すなど、ベッティングシステムは臨機応変に使い分けましょう。
5. スキルレベル
一部のベッティングシステムには初心者や素人には難しい高度なスキルを要するものが存在します。自分が理解できて正しく使えるベッティングシステムを使用するようにしましょう。
これらのポイントを踏まえて、ここからは2023年版おすすめベッティングシステムを紹介します。
1. マーチンゲール法
ルーレット攻略に最適な戦略として人気の高い「マーチンゲール法」は、確率が50/50の賭けが外れた場合に次のベット額を2倍に増やすものです。こうすることで、1度勝てばそれまでの損失を取り戻すことができます。賭けに勝ったら最初のベット額に戻ります。

ベット額が倍々に増えていくため、バンクロールを大幅に失うリスクがあり初心者向きではありませんが、仕組みをちゃんと理解しているベテランギャンブラーにとっては非常に有効です。
冒頭でも述べたように、勝ち負けの確率が50/50のアウトサイドベット(「1〜18」「19〜36」「赤/黒」「奇数/偶数」)にのみ使用することがポイントです。
メリット
- シンプルで使いやすい
- 損失がすべて取り戻せて少額ながら利益も出せる(理論上は)
- 短期の戦略としては効果的
デメリット
- 勝ち負けの確率が50/50のゲームでないと効果がない
- 長期的に利益を出せる戦略ではない
- 多額のバンクロールが必要
- 負けが続くと損失額が膨大になる
- テーブルリミットに引っ掛かることがある
2. ダランベール法

「ダランベール法」はマーチンゲール法と同様にゲームに負けたらベット額を増やしていくネガティブ・プログレッション・システムで、ルーレットやバカラ、クラップス、スポーツベッティングなどでギャンブル必勝法として広く使われています。
ダランベール法の使い方
- ベースとなるベット額の設定:通常バンクロールの2%〜5%で設定します。
- ゲームプレイ:上記で設定したベット額でゲームをプレイします。
- ゲームに負けたらベット額を増やす:ベースのベット額分だけ増やします。
- ゲームに勝ったらベット額を減らす:ベースのベット額分だけ減らします。ただし、連勝の場合は据え置きます。
マーチンゲール法と考え方は共通ですが、ダランベール法は負けが続いた場合のベット額の増加率がより緩やかなため、マーチンゲール法よりも安全なベッティングシステムとされていますが、その分損失を取り戻すにはより多くの時間がかかることになります(1度の勝ちですべての損失を取り戻せないため)。
また、他のベッティングシステムと比較して損失が出る確率が高くなる場合もありますが、連敗した場合でも比較的軽微な損失で済みます。
ルーレットでダランベール法を使用する場合は、マーチンゲール法と同様にアウトサイドベットで使用します。リスクの少ないベッティングシステムではありますが確実に利益が出せるわけではなく、長期的には大損をする可能性があることには注意が必要です。
メリット
- バンクロール管理が容易になる
- ベット額の増分が小さいため損失が膨らみにくい
- ルーレットに効果的
- 同じコンセプトの他のベッティングシステムと比べて低リスク
デメリット
- 簡単には損失を取り戻せない
- 長期的に利益を出すには向かない
3. フィボナッチ数列法
「フィボナッチ数列法」もマーチンゲール法、ダランベール法と同種のベッティングシステムです。フィボナッチ数列というある規則性に基づいた数列を利用してベット額を増減させます。
メリット
- シンプルで使いやすい
- 十分なバンクロールがあれば、最終的には損失を取り戻すことができる
- テーブルリミットの高いルーレットやブラックジャックで最も効果的
デメリット
- 連敗すると損失が一気に膨らむ可能性がある
- 多額のバンクロールが必要
- 勝率アップには貢献しない
- 勝つ度にベット額が元に戻るため、各ゲームで勝っても一定の利益しか出ない
4. ラブシェール法
ネガティブ・プログレッション・システムが続きますが、「ラブシェール法」も低リスクのベッティングシステムとして広く使われています。使い方は以下の通りです。
- 目標利益額を決める
- 合計すると目標金額になる数列を作る(数字の並びや数列の長さは自由)
- 数列の端同士の数字を足した額をベット
- ゲームに勝てばその数字は数列から消去。負けたら数字の合計額を数列の最後尾に追加
- 最終的に数列の数字がなくなるまで(目標利益額に達するまで)続ける
例:目標利益額100ドルで20ドルに5分割 [20 20 20 20 20]
1回目(ベット額40ドル):勝ち [20 20 20 20 20]
2回目(ベット額40ドル):負け [20 20 20 40]
3回目(ベット額60ドル):勝ち [20 20 20 40]
4回目(ベット額40ドル):勝ち [20 20]
メリット
- 損失のリスクを抑えて利益を出すことが可能になる
- 賭け方のスタイルやバンクロールに合わせてフレキシブルに調整できる
- 連勝すると大きな利益が出る
デメリット
- 負けが続くと数列が長く複雑なものになる
- 毎回のベットに細心の注意が必要となる
- ハウスエッジを下げる効果はない
5. ジェームズボンド法
「ジェームズボンド法」はルーレットで複数箇所に賭けるベッティングシステムです。例えばバンクロールが200ドルある場合、「0(ゼロ)」に10ドル、「13〜18のどれか」に50ドル、「19〜36のどれか」に140ドルをベットします。
ジェームズボンド法はルーレット盤の37カ所のうち25カ所をカバーすることを目的としており、1回のベット額は「20ドル」「200ドル」「2000ドル」のように2の単位になります。
メリット
- 短期的には効果がある
- 少額のベットで大きな利益が出る
- ルーレットの出目の大半をカバーできる
デメリット
- やがてはハウスエッジに相殺されるため、長期的な利益は望めない
- 外れが続くと損失が膨らむ可能性がある
- バンクロール管理がややこしくなる(当たりの利益がマチマチなため)
6. オスカーズグラインド法
最後に紹介するのは「オスカーズグラインド法」です。連敗による損失の回収を目的としたベッティングシステムですが、やや複雑なためあまり知名度はありません。内容はゲームに勝ったらベット額を上げていくもので(ゲームに負けた場合は据え置き)、その際「ゲーム終了時点で利益が出た、または損益が±0になった場合は初回ベット額に戻る」というのがポイントです。
メリット
- 大損するリスクが低い
- バンクロールを大幅に失うことなく損失を取り戻せる
- テーブルリミットの制約を受けにくい
デメリット
- 使用方法がやや複雑
- テーブルリミットの制約を受けにくいが、まったく制約を受けないというわけではない
- 得られる利益が小さい
最後におまけとして「勝てば利益率が最も高いベッティングシステム」を紹介します。それは「オールイン(全額ベット)」です。戦略でも何でもなく、大勝ちか破産か一か八かの賭けでしかありませんが、100%勝てるという自信がある時は使ってみても良いでしょう。
以上、今回はギャンブルの勝率をアップさせる戦略とベッティングシステムについてでした。