ブラックジャックは、カードの合計が21を超えることなく、ディーラーのハンドよりも21に近づけるまたは、ピッタリ21の手札を引くことができたら勝利となり、2:1の配当が獲得できるカジノゲームの定番です。
もし21を超えてしまうと、ディーラーのハンドに関係なく、自動的に負けになってしまいます。ブラックジャックでは、これを「バースト」と呼びます。21を超えず、つまりバーストせずにディーラーよりも21に近いハンドを作ることができれば、勝利ということです。ブラックジャックはカジノが有利なゲームですが、立ち回り方をしっかりと考えれば勝てる可能性も十分にあるゲームです。
ブラックジャックには、「スプリット」と呼ばれるアクションがあります。スプリットをうまく使うことでチャンスの局面で高配当を狙うことができます。
ブラックジャックのスプリットとは
スプリットとは
スプリットとは、最初に配られた2枚のカードが同じ数字であった場合、それぞれの数字を2つに分け、2つの手札でゲームを進めるアクションです。
例えば、最初に配られたカードが9二枚で18という手札であった場合、ヒットするかスタンドするかスプリットするかが選択できます。スプリットした場合には、9の手札が2つということになります。スプリットした場合、2つに分けたそれぞれの手札に1枚ずつ追加のカードが配られます。
スプリットをしたい場合には、最初に賭けた金額を追加で賭けるルールになっています。5ドル賭けたラウンドでスプリットしたい場合は、最初に賭けた5ドル+スプリット分の5ドルを賭ける必要があります。
スプリットしてペアを2つのハンドに分けたら、ヒット(もう一枚のカードを引く)し、21に近いハンドを目指しましょう。しかし、ブラックジャックにはヒットしたら勝率が下がってしまう手札も存在するので要注意です。
ブラックジャック初心者は、どのタイミングでスプリットをするべきか迷ってしまうという方が多いかと思います。
そういう方のために、ブラックジャックでスプリットするタイミングとしない方が良いタイミングについて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ブラックジャックでスプリットした方がいいペア
数学的にも統計的にもスプリットした方が勝率が高い場合があります。
スプリットした方がいいハンドは、2つあります。それぞれをみていきましょう。
エースのペア
ブラックジャックで、エースのペアを引けることは、そう多くはありませんが、エースは1と11のどちらかカウントされるため、強いハンドが作りやすいカードです。
運良くエースを引くことができれば、ブラックジャック(21)の手札を作れる可能性が高いので、ディーラーに勝てる確率はかなり高いです。
エースというカードがブラックジャックにおいて強いカードであることに間違いないのですが、エースのペアは、スプリットしない限り、あまり強いハンドでは無いと言われています。
というのも、エースのペアは、2または12のハンドとなるので、ヒットし、テンカードが出た場合、2+10の12というハンドになってしまいます。
なので、エースのペアを引いた場合は、スプリットするのがおすすめです。
ディーラーのアップカードが強かったとしても、エースのペアはスプリットした方が勝率高いと言われています。
8のペア
エースと同様に、8のペアもスプリットした方がいいハンドです。
ブラックジャックで最も出やすいカードは、テンカード(10,J,Q,K)です。そのため、ヒットしたらテンカードが出る可能性が高く、18というブラックジャックではなかなか強いハンドが作れます。
一度スプリットした後、3枚目にまた8が出た場合、そのペアも必ずスプリットするようにしましょう。
ブラックジャックでスプリットしない方がいいペア
エースのペアと8のペアはスプリットした方がいいと紹介しましたが、スプリットしない方がいいペアもあります。
スプリットしない方がいいペアは、3つあるので、それぞれをみていきましょう。
10のペア
10のペアはスプリットしない方がいいと言われています。
10のペアは合計が20となるので、わざわざスプリットしなくても、かなり勝率の高いハンドです。
スプリットしてしまい15のハンドと16のハンドとかになってしまったら、逆に勝率が一気に下がってしまいます。
9のペアにも同様のことが言えますね。
9のペアを持っている場合、合計が18になるので、十分に勝てる可能性があるハンドです。しかし、9のペアをスプリットしてしまうと、追加のカードで10かエースが引けなければ、勝率が低くなってしまいます。
なので、ディーラーのアップカードが強くない場合にのみ、9や10といったハイカードのペアをスプリットするようにしましょう。
5のペア
5のペアは、合計が10になるので、強いハンドを作れる可能性が高いです。テンカードがブラックジャックで最も引ける確率が高いカードなので、ヒットしたら10+10の20というハンドが完成する確率が高いです。
5のペアをスプリットしてしまうと、弱いハンドが2つできるだけです。
4のペア
4のペアもスプリットしない方がいいでしょう。
5のペアと同様に4のペアは8となるので、ヒットしたら強いハンドが完成する確率が高いですが、スプリットしてしまうと弱い手札が2つになってしまいます。
その他のスプリットした方がいい状況
以下のような場合にも、スプリットするのがおすすめです。
スプリットした方が良い状況
- ディーラーのアップカードが2~7の時、2のペアを持っている
- ディーラーのアップカードが2~7の時、3のペアを持っている
- ディーラーのアップカードが2~6の時、6のペアを持っている
- ディーラーのアップカードが2~7の時、7のペアを持っている
- ディーラーのアップカードが2~6、8、9の時、9のペアを持っている
なお、ブラックジャックのベーシックストラテジーによると、上記以外にもスプリットにスプリットした方が勝率が高い状況はあります。なので、プレイしながら参考にするためにストラテジーチャートを手元に用意しておいた方が良いかもしれませんね。
2のペアはスプリットした方がいいの?
2のペアを持っている場合は、ディーラーのアップカードに応じて、スプリットした方がいいかしない方がいいかが変わってきます。
ディーラーのアップカードが2〜7であれば、スプリットした方がいいですが、ディーラーのアップカードが8、9、10、エースであれば、スプリットせずにヒットした方がいいでしょう。
ポイント
- ディーラーのアップカード:4〜7→スプリット
- ディーラーのアップカード:8〜10, A(エース)→ヒット
また、ルール上、スプリット後にダブルダウンできる場合は、ディーラーのアップカードが2または3であれば、スプリットした方がいいです。ベーシックストラテジーによれば、ディーラーのアップカード2〜7に対して、スプリット後のダブルダウンが可能な場合はスプリット、可能でない場合はヒットするとされています。
ディーラーのアップカードがエースの時は9のペアをスプリットした方がいいの?
9のペアを持っている場合、スタンドするか、スプリットするかの二択になります。ベーシックストラテジーによると、ディーラーのアップカードが2~6、8、9の時は、スプリットしますが、ディーラーのアップカードが7、10、エースの時は、スタンドします。
ポイント
- ディーラーのアップカード:2〜6, 8, 9→スプリット
- ディーラーのアップカード:7, 10, A(エース)→スタンド
ディーラーのアップカードが2~6、8、9の時に9のペアをスプリットすると、18点の手札でスタンドするよりも高い配当が獲得できる確率が高いです。
一方、ディーラーのアップカードが7であれば、テンカードを持っている可能性が高いので、スタンドした方がいいでしょう。この場合、ディーラーのハンド17に対して、18でスタンドすれば勝つことができます。
ただし、ディーラーのアップカードがエースである場合は、スプリットしてもスタンドしても勝率は低いです。それでも、長い目で見れば、スタンドした方が損失を抑えることができるでしょう。
10のペアはスプリットした方がいいの?
ブラックジャックプレイヤーのほとんどは、10のペアをスプリットする立ち回りをします。
10のハンドが2つというのは、一見強いハンドに見えるので、大きい配当を期待してスプリットする人が多いですね。
しかし、ハイカードを引ける確率は低いです。ハイカードを引けなかった場合、強いハンドを作れるどころか、かなり弱い負けハンドとなってしまいます。
そのため、10のペアはスプリットしない方が勝率が高いと言われています。
4のペアはスプリットした方がいいの?
4のペアを持っている場合、ゲームのデッキの数に応じて、異なる立ち回りをするようにしましょう。デッキの数以外にも、ディーラーのアップカード、カードの枚数、ダブルダウン後のスプリットが認められているかどうかなども確認した方がいいです。
ダブルデッキブラックジャックをプレイしている場合、ディーラーのアップカードが5または6の時、4のペアをスプリットし、ディーラーのアップカードが2、3、4、7、8、9、10、エースの時、ヒットしましょう。
ディーラーのアップカードが5または6の時に、4のペアをスプリットしたら、その後はダブルダウンした方がいいです。ダブルダウンは、大きな配当が獲得できるため、4のペアを持っている場合にはしておいた方がいいでしょう。
ディーラーのアップカードが10の時に8のペアをスプリットした方がいいの?
ブラックジャックのストラテジーチャートによると、8のペアはスプリットした方がいいと言われています。ディーラーがソフト17でヒットするというルールのゲームとディーラーのアップカードがエースは例外です。
ソフト17とは11とカウントできるA(エース)が含まれている手札のことを指します。
8のペアをスプリットする理由は、ハード16でヒットした場合、エース、2、3、4、5のカードを引かないとバーストとなり負けとなってしまうからです。
ヒットせず、ハード16でスタンドしたとしても、勝率は高くないです。なので、8のペアをスプリットすれば、ヒットやスタンドをするよりも期待値が高いと言われています。
9のペアはスプリットした方がいいの?
9のカードを2枚持っているということは、合計が18になるので、ヒットするとバーストしてしまう可能性が高いです。
そのため、9のペアはスプリットするのが最善策だと言われています。ディーラーのアップカードが弱ければ弱いほど、9のペアをスプリットして強いハンド2つで勝負するのが良い立ち回りでしょう。
16はヒットした方がいいの?スタンドした方がいいの?
ブラックジャックのルールでディーラーがソフト17でスタンドすると決まっている場合は、ハンドが16であれば、スタンドする方がいいでしょう。ディーラーのアップカードが7か8の時は、ヒットした方がいいと言われています。なお、8のペアに関しては前述した通り、スプリットするのがおすすめです。
6のペアはスプリットした方がいいの?
ディーラーのアップカードが2、3、4、5、6の時、6のペアはスプリットするのが最善策だと言われています。