ブラックジャックでは、「スタンド」と「ヒット」は最も重要なアクションです。カジノのハウスエッジを下げ、勝率を上げるためには、こういったアクションを正しいタイミングでできる立ち回り方を覚えておくのがおすすめです。
「ヒット」とは、ディーラーに追加のカードを要求し、より強いハンドを作ることを期待するアクションのこと。ヒットのベストタイミングを知ることは重要ですが、それ以上に重要なのは、ブラックジャックをプレイする際にヒットしてはいけない状況を知っておくことです。
ブラックジャックのベーシックストラテジーでヒットすべきでない場合
2枚のカードを受け取ったら、ヒット(もう1枚のカードを引く)するか、スタンドするかを判断しなければなりません。時には、ヒットせずにスタンドする方がいい場合もあります。つまり、配られたカードに満足している場合です。このような場合に、追加のカードを引くと手札が21点を超えてしまう(「バースト」という)ので、ヒットしてカードを引きたくないということがよくあります。
また、次のカードでディーラーのハンドがバーストすると予想して、カードを要求しない場合もあります。いずれにせよ、ヒットしてはいけないタイミングを知ることは重要です。ブラックジャックのベーシックストラテジー(基本戦略)を参照し、自分の手札の合計値、ゲームルール、ディーラーのアップカードの数字に基づいて、いつスタンドすべきかを知ることは簡単にできます。
以下の例は、ヒットすべきでない場合です。
ヒットすべきでないパターン
- ハード17、18、19、20を持っている場合 - ハンドの合計が17〜20点になる場合
- 手札の合計が13点以上で、ディーラーのアップカードが2〜6である場合
- ソフト20(A+9)を持っている場合
ほとんどのディーラーのアップカードに勝てる、決して悪くないハンドです。しかも、バーストせずにハンドを改善できるカードはA(エース)だけであり、ミッドシューでAが出る可能性はかなり低いです。 - 手札の合計が12点で、ディーラーのアップカードが4、5、6である場合
- ソフト18(A+7)を持っていて、ディーラーのアップカードが2、7、8である場合
- ソフト19(A+8)を持っている場合
ディーラーのアップカード6に対してダブルダウンが許されない限り、ソフト19でヒットすべきでありません。ただし、ディーラーがソフト17でヒットしなければならないルールがあるバリエーションをプレイしているときは例外となります。
合計が17以上のハンドでヒットしてはいけないもう一つの例は、ディーラーのアップカードがAまたは7〜Kの場合です。これと同様に、ハード16を持っている場合も、ディーラーのアップカードが2〜6などのスモールカードであればヒットしてはいけません。
「ハードハンド」と「ソフトハンド」の違いについても簡単に解説します。
「ソフトハンド」とは、11とも1とも数えられるAを含むハンドのことです。フレキシブルであり、状況に応じて値を変更することができるため、ソフトハンドと呼ばれます。一方、A以外のカードで構成されるハンドは、「ハードハンド」と呼ばれます。
ブラックジャックでヒットすべきでないハンドは?
ブラックジャックでヒットすべきでない数字は、以下の通りです。
ヒットすべきでないハンド
- 17以上の手札(つまり、17、18、19、20) - ディーラーのアップカードに関係なく、ヒットしてはいけません。なぜなら、ヒットで追加カードを引いて、21を超えてしまう確率が高いからです。また、これらの数字はもうすでに高い値なので、ディーラーに勝つか同点になる可能性が高いです。
- ディーラーのアップカードが4、5、6に対して、12を持っている
- ディーラーのローカード(2~6)に対して、13を持っている
- ディーラーのローカード(2~6)に対して、14を持っている
- ディーラーのローカード(2~6)に対して、15を持っている
- ディーラーのローカード(2~6)に対して、16を持っている
- ディーラーのアップカードに関係なく、A-8、A-9、A-10を持っている
- ディーラーのアップカード2、7、8に対して、A-7を持っている
- ディーラーのアップカード2に対して、A-6を持っている
- 10のペア - 10のペアを持っている場合、何があってもヒットしないこと!
- ディーラーのアップカードA、7、10に対して、9のペアを持っている
ブラックジャックでヒットしてはいけないタイミングは?
17以上の手札を持っているときは、ヒットしてはいけません。17、18、19、20の手札は、ディーラーのアップカードが何であっても、スタンドするのがおすすめ。ディーラーがソフト17でスタンドしなければならないかヒットしなければならないかは関係なく、ヒットすべきではありません。
カードの合計が17以上でヒットすると、次のカードを引くことでバーストになる確率がかなり高いので、これはよくないです。つまり、17以上になったハンドでヒットすべきでない理由は、追加のカードが配られ、手札が21点を超える可能性が高いからです。
9のペアや10のペアをスプリットして、個別にプレイできる2つの手札を作ることもできます。しかし、ブラックジャックのベーシックストラテジーの鉄則として、10のペアは決してスプリットしてはいけない、とされています。また、ディーラーのアップカード7に対して、9のペアをキープすることは賢明な判断です。
手札がソフトハンドかハードハンドかを考慮することも忘れないように!ソフトハンドは柔軟性があり、ニーズに応じてAの価値を変えることができます。このように、ハンドの種類によって、いつ何でヒットしてはいけないかも決まるのです。
例えば、ディーラーが6以下のアップカードを見せている場合、ハード16(例:9-7)でヒットすべきではありません。同様に、ディーラーのアップカードが3〜6である場合、Aや2〜5の手でヒットしてはいけません。ヒットよりもダブルダウンしたほうがいいでしょう◎ハードハンドでは、より弱いハンドができたり、バーストしたりする可能性が高いので、ヒットせずにそのままにしておきましょう。
ハンド11で常にダブルダウンした方がいいの?
もちろんです!ハンド11か10であれば、常にダブルダウンすべきです。ちなみに、「ダブルダウン」とは、ホールカードが強い手であることに気づいてから、賭け金を倍にするアクションのこと。ダブルダウンの後は、もう1枚追加のカードを引かなければなりません。
合計値11点のツーカードハンドでダブルダウンすべきなのは、テンカード(10点札)を引く可能性が高いからです。統計的に、テンカード(つまり、10、ジャック、クイーン、キング)を引く可能性は、30.7%と高い確率です。10+11=21となり、ディーラーのブラックジャックにしか負けない最強の手札となりますが、その確率はかなり低いので、11でダブルダウンすればほぼ確実に勝つことができます。
合計値10点のハンドを持っているときも同様です。次のターンでテンカードが配られる確率は30.7%なので、ハンド10でダブルダウンをするのは理にかなっています。
ブラックジャックで決してヒットしてはいけない場合は?
17点以上の価値のある手札を持っている場合は、決してヒットしてはいけません。繰り返しになりますが、この価値の高い手札は、次のカードを引くと21点以上になる可能性が高いからです。ブラックジャックの基本戦略として、17点、18点、19点、20点のハンドを持っているときは、ゲームルール、ディーラーのアップカード、使用中のデッキ数に関係なく、決してヒットしてはいけないことになっています。
ハンド16ではいつヒットすべき?スタンドすべき?
16点の手札は、特に初心者にとってはプレイしにくいものでしょう。16の手札でヒットすべきタイミングは、次のような要素によって変わってきます。
- ゲームルール - カジノディーラーがソフト17でスタンドするかヒットするかを定めるルールもこれに含まれます。
- ハンドの種類 – 16点の手札でも、ソフト16なのかハード16なのかによって変わります。最も難しいのはハード16を持っている場合です。
- ディーラーのアップカード - ディーラーの最初のカードの値によって、戦略を変えなければいけません。
ベーシックストラテジーによると、ディーラーのアップカードがA、2、3、7〜10である場合、ソフト16でヒットをすべき、とのことです。ハード16の場合は、アップカードが7か8の時のみヒットすべきですが、一方で、アップカードが9か10である時はサレンダーすべきです。ハード16がバーストする可能性はかなり高いですが、ディーラーが17以上の手札を持っている確率よりかは低いです。
ブラックジャックの止めどきは?
以下のような時は、ブラックジャックのプレイを一旦やめた方がいいかもしれません。
- 酔っているとき
- 損失の上限額に達したとき
- 予算を使い果たしたとき
- 利益の上限額に達したとき
- 強迫ギャンブルやギャンブル依存症の兆候があるとき
- もっと優先すべきことがあるとき(家族と過ごす、仕事する、勉強するなど)
- 負けを取り返そうとし始めたとき(どんなにプレイが好きであっても、決して負けを追うべきではない)
ストラテジーチャートに従って、アップカード3に対して12でヒットすべき?
はい、ディーラーのアップカードが3の場合は、常に12でヒットすべきです。このベーシックストラテジーは、ディーラーがソフト17でスタンドしようと、ソフト17でヒットしようと有効です。またこの戦略は、ナチュラル21の勝利に対して、3対2の配当があるブラックジャックゲームにも適用できます。
ソフト16/ハード16でヒットするか?スタンドするか?
ディーラーがA、2、3、または7〜10を示した場合は、ソフト16でヒットすべきです。一方、ハード16の場合、ディーラーのアップカード7か8に対してのみ、ヒットすべきです。
なお、プレイヤーがハード16でスタンドできるのは、ディーラーが2〜6を示したときだけです。