シングルデッキのブラックジャックは、その名の通り、通常の複数デッキが使用されるブラックジャックとは異なり、1つのデッキのみを使用するブラックジャックのことを指します。かつては、このシングルデッキブラックジャックが一般的な形式でしたが、現在ではその数は減り、あまり見かけないゲームになりました。
他のブラックジャックゲームと比べて、プレイヤーの勝率が高く有利なゲームとして知られています。
また、シングルデッキゲームでカードカウンティングをするのは可能です。むしろ、通常のマルチデッキブラックジャックよりもカウンティングがしやすいと
言われています。
現在では、シングルデッキのブラックジャックゲームが遊べるカジノは減ってきてはいますが、全くなくなったわけではないので、運が良ければ見つけられるかもしれませんね。
シングルデッキブラックジャックのルール
シングルデッキのブラックジャックの基本ルールは、通常のブラックジャックと全く同じで、ディーラーよりも自分の手札を21に近づけたら勝ちとなります。
ゲームのルール
- デッキを1つだけしか使わないので、ゲームが始まる前に必ずカードがシャッフルされる。
- プレイヤーは最大3回まで手札をスプリットすることができる。
- ディーラーがソフト17を持っている場合、エースのペアをスプリットすることができる。プレイヤーはエースのペアがスプリットされるたびに1枚のカードを受け取るが、それを再度スプリットすることはできない。
- スプリットしたエースとテンカードで21が作れたとしてもナチュラルブラックジャックとはならない。
- 配当は、ブラックジャックで勝つと3:2、インシュランスベットで勝つと2:1、その他のハンドで勝つと1:1になる。
シングルデッキとマルチデッキ どっちのブラックジャックがいいの?
マルチデッキであってもシングルデッキであっても、勝利の条件は、バーストせずにできるだけハンドを21点に近づけることですが、シングルデッキのブラックジャックは、以下の点がマルチデッキブラックジャックと異なります。
- シングルデッキは、52枚のデッキを1つだけ使うのに対し、マルチデッキは52枚のデッキを4-8つ使用する。
- シングルデッキのハウスエッジは0.15%であるのに対し、マルチデッキのハウスエッジは0.46%〜0.65%。
- マルチデッキの配当は3:2であるが、シングルデッキの配当は6:5。
- マルチデッキでインシュランスに賭けた場合、ハウスエッジは5.8%であるのに対し、シングルデッキでインシュランスに賭けた場合、ハウスエッジは5.9%。
- シングルデッキは、テンカードが少なく、バーストする可能性が低いため、マルチデッキよりもダブルダウンする機会が多い。
シングルデッキ・ブラックジャックの遊び方
シングルデッキのブラックジャックには、勝率を上げるための戦略のようなものが存在します。
シングルデッキのブラックジャックでは、ダブルダウンをすべきタイミングが明確なため、慎重に判断し、適切なタイミングでダブルダウンすることが大切です。たとえば、ディーラーのカードが4〜6ではなく、2または3であった場合、3のペアをスプリットした後にダブルダウンすることで、積極的に攻めることができます。
ダブルダウンと同様に、サレンダーもタイミングを見極めて適切なタイミングで行うようにしましょう。自分が7のペアを持っている時にディーラーが10を持っている場合、不利な状況であるのは一目瞭然です。こういった状況では、迷わずサレンダーするようにしましょう。
一方、ディーラーがソフト17でスタンドした場合は、ディーラーに勝てる可能性が高いので、プレイヤー側のチャンスになります。
シングルデッキでインシュランスに賭けた場合、ハウスエッジは5.9%とかなり高くなるので、イーブンマネーやインシュランスは可能な限り避けるべきでしょう。
シングルデッキ・ブラックジャックでのカードカウンティング
カードカウンティングは、「自分に配られたカード」「他のプレイヤーに配られたカード」「ディーラーに配られたカード」の全てを数えることで、シューに残っているカードを予測するという戦略です。シューにエースやテンカードなどの強いカードが多く残っている状況で賭け額を上げることで、大きなリターンが得られます。
ブラックジャックで生活しているプロたちは、必ずといっていいほどカウンティングしてますね。
シングルデッキのブラックジャックは、デッキを1組しか使っていないため、カードカウンティングがかなり簡単です。一度出たカードはもう絶対に出ないのでシューの中身を特定する作業がマルチデッキブラックジャックよりも容易にできます。
しかし、シングルデッキのブラックジャックゲームは、ランドカジノとオンラインカジノのどちらでもほとんど見かけないレアなゲームです。オンラインカジノのビデオブラックジャックでシングルデッキのゲームはあるかもしれないですが、ビデオブラックジャックは、ラウンドが終わるたびにシューが自動的にシャッフルされるので、カードカウンティングをしても意味がありません。
ポイント
シングルデッキブラックジャックでカウンティングするのは、簡単だが、シングルデッキブラックジャックはほとんど見かけないレアなゲーム
シングルデッキブラックジャックのアクションと立ち回り方
シングルデッキのブラックジャックの各アクションと立ち回り方を紹介していきます。
ダブルダウン
ダブルダウンは、シングルデッキのブラックジャックでよく使われるアクションです。
ディーラーのカードが2〜9で、プレイヤーが5のペアを持っている場合、ダブルダウンを行うと勝率が高いと言われています。
スプリット
シングルデッキのブラックジャックでペアを引いた場合には、以下のように立ち回るのがおすすめです。
ペアを引いた際の立ち回り方
- 2のペア - ディーラーのアップカードが3〜7の場合スプリット。それ以外はヒット
- 3のペア - ディーラーのアップカードが4〜7の場合てスプリット。それ以外はヒット
- 4のペア - ディーラーのアップカードが4〜6の場合スプリット。それ以外はヒット
- 5のペア - ディーラーのアップカードが2〜9の場合ダブルダウン。10かエースに対してヒット
- 6のペア - ディーラーのアップカードが2〜7の場合スプリット。それ以外はヒット
- 7のペア - ディーラーのアップカードが2〜7の場合スプリット。エース、8、9に対してはヒット。10に対してはスタンド
- 8のペア - 常にスプリット
- 9のペア - ディーラーのアップカードが2~6、8、9の場合スプリット。それ以外はスタンド
- 10のペア - 常にスタンド
- エースのペア - 常にスプリット
スタンド
シングルデッキブラックジャックのベーシックストラテジーによると、A&9とA&10のソフトハンドと、17と21のハードハンドでは、スタンドするべきだと言われています。
また、ディーラーのアップカードが3〜6で、自分はA&7を持っている場合、2、7、8が出たらスタンドすべきです。さらに、10のペアもスタンドするのが正解です。
ヒット
シングルデッキのブラックジャックで最も頻繁にとるアクションは、ヒットです。
エース、10、9、8のペアを除いて、ほぼすべてのペアでヒットする方が勝率が高いと言われています。エース、10、9、8いずれかのペアを持っている場合は、ディーラーのアップカードによって、判断しましょう。
また、A-10、A-9、A-8以外の全てのソフトハンドを引いた場合には、ヒットするようにしましょう。ハードハンドの場合も、17〜21のハンドを除き、ヒットした方が勝率が高いです。
ブラックジャックはカードカウンティングしなくても勝てるの?
ブラックジャックには、他のカジノゲームと同様にハウスエッジが存在します。そのため、短期的に勝つことはできますが、長期的にみればカジノ側が勝つ可能性が断然高いです。
もちろん、カードをカウントすることで、勝率を上げることは可能です。
また、うまく立ち回れるプレイヤーであればカウンティングをしなくても勝率を安定させることはできます。
ただ大半のプレイヤーは勝つことにこだわらずにブラックジャックをエンターテイメントの一環として楽しんでる傾向にありますね。
ブラックジャックのディーラーはカウンティングをしているの?
ディーラーの残りのシューの中身を把握するために、カウンティングをしているのではないかと疑う人も少なからずいますが、カジノ側がディーラーにカウンティングのトレーニングをしたりすることはないみたいです。
そもそも、カジノ側はカウンティングというテクニック自体に否定的なので、カウンティングの仕方をディーラーに教育するようなカジノはないと思います。
それに加えて、ディーラーはルールに従ったアクションしかできないため、シューの中身を知ったからといってスタンドしたりヒットしたりということができません。17以上の手札はスタンド、16以下の手札はヒットするとルールで決まっています。
ただ、ディーラーがシューの中身を把握することができ、プレイヤーに有利なカードが残っていることがわかったら、カードをシャッフルしシューの中身をリセットするということはできるかもしれませんね。
ディーラーの給料は、カジノの収益に関係なく、固定給なので、ディーラーがわざわざカジノを勝たせるようにすることは少ないかと思います。
むしろ、ディーラーはプレイヤーに勝たせた方が、チップをもらえる可能性が高いので、勝って欲しいと祈っていると思います。
ブラックジャックのプロプレイヤーはカードカウンティングをするの?
ブラックジャックのプロプレイヤーでカウンティングをしていない人を探す方が難しいと言っていいほど、ほとんどの人がカウンティングしてます。
カウンティングをすることで、カジノ側のハウスエッジを下げ、勝率を上げることができるので、ブラックジャックで生活しているプロたちにとっては必須のスキルですね。
ブラックジャックのカードカウンティングに数学の知識は必要なの?
カードカウンティングに難しい数学の知識は必要ありませんが、簡単な算数の知識は必要です。
プレイ中、膨大の情報を頭の中で整理しなくてはいけなく、カウンティングをしているプレイヤーは、大抵険しい表情をしています。
シングルデッキでカウンティングを行うのは難しくないですが、高い集中力を長時間保つのは、大変かもしれないですね。
中には、算数が苦手でもコツを掴んでいて、カードカウンティングが得意なプレイヤーもいます。カードカウンティングは、メモなどに書くことはできないので全て頭の中でカウントする必要があります。なのでどちらかというと、計算力よりも記憶力の方が重要になります。
ブラックジャックのカウンティング方法「ハイローシステム」とは?
ハイローシステムの基本的なやり方は、以下の通りです。
ハイローシステムのやり方
- カードの数字を+(プラス)、±0(プラマイゼロ)、-(マイナス)の3つのグループに分類する。
- A、10、J、K、Qは-1、7〜9はゼロ、2〜6は+1とカウントする。
- このカウントに応じて賭け方を変える。デッキにハイカードが多く残っている場合は、大きく賭け、ローカードが多く残っている場合は、ディーラーに有利なデッキなので小さく賭ける。
- 各ハンドでヒットするかスタンドするかを判断する。
- ディーラーが途中でデッキをシャッフルした場合、カウントを最初からやり直すことになるので注意する。
カードカウンティングの習得期間はどれくらい?
カードカウンティングのセンスがある人は、20時間程度で基礎を身につけることができます。ただ、プロ並みに精度の高いカウンティングスキルを身につけるためには、200時間程度の練習が必要になるかと思います。
カードカウンティングのハウスエッジへの影響はどれくらい?
一般的な6デッキブラックジャックゲームでは、1トゥルーカウントごとにハウスエッジが約0.5%減り、プレイヤーが有利になります。つまり、ランニングカウントが+1である場合、ブラックジャックのハウスエッジは実質ゼロになるということになります。
カードカウンティングが勝利につながるシチュエーションは様々あります。
以下はその例です。
- ディーラーはアクションを変えることができないのに対して、カードカウンターは残りのカードによって、ヒットするかスタンドするかなどアプローチを変えることができる。
- 上手いカードカウンターは、カウント値が高ければ高いほど、ディーラーがプレイヤーよりバーストしやすいことを理解しているので、賭け金を上げる。
- ハイカードは、プレイヤーとディーラー両方にとって、ブラックジャック(21点の手札)を作れる可能性が高い。
- 残りのデッキが少なくなっているときにカウントが高くなると、プレイヤー側がかなり有利な状況にあり、大勝利につながる。
カードカウンティングって難しいの?
カードカウンティングに対して、「複雑そうだ」とか、「不可能だ」とか、「天才だけができること」といったイメージを抱いている人もいるかもしれません。
しかし、特別難しいテクニックだというわけではありません。むしろカウンティングはどちらかというと簡単で地味な作業と言えるでしょう。
すぐに大勝ちできる戦略というわけではなく、長時間プレイすることで勝率を安定させることのできるテクニックです。
そのため、長時間プレイする覚悟が必要となる戦略と言えますね。
前述しましたが、カウンティングを習得するためには、それなりの練習時間が必要となります。精度の高いカウンティングができるようになるためには、200時間以上のトレーニングが必要な場合もあります。
シングルデッキのブラックジャックは簡単なの?
シングルデッキのブラックジャックは、勝ちやすいブラックジャックゲームだと言われています。デッキを1組しか使わないので、短時間でもカウンティングの効果を発揮できます。
一方、マルチデッキのブラックジャックでは、長時間プレイし続けることを覚悟しなければ、カウンティングの効果を発揮できません。
カウンティングの良いカウントはどれくらい?
ブラックジャックでは、カウント値が高いほど、良いカウントだとされています。先ほど紹介したハイローシステムでいうと、4、5、6のカウント値になったとき、大きく賭けてもいいといわれています。
カウント値が高いとテンカードを引ける確率が高く、ブラックジャックを作れる可能性が高いです。
カードカウンティングといっても方法が何種類かあり、その種類によっては”良いカウント”の定義が異なるので、覚えておきましょう。
また、プレイヤーのカードとディーラーのアップカードによっても、良いカウントの定義は変わってきます。たとえば、ディーラーのアップカードが2に対して12を持っている場合、ランニングカウントが+3以上であれば良いカウントとみなされます。